Over the Rainbow

その音を探しに

kawaiiのキセキ 3/7 L'Arc〜en〜Ciel ARENA TOUR 2024 UNDERGROUND 代々木体育館

“可愛いは正義”がこの国の常識になって久しい

が、まさかバンド歴30余年50代メンバーのL'Arc〜en〜Cielで今更それを実感する日が来るとは、思っていなかったw

ファンを嬉しい阿鼻叫喚の坩堝にどっかんどっかん投げ入れてくれている、このunderground tour

多分に漏れず踊らされまくっているので、3回目の坩堝ダイブをしてきた

 

初日に続きアリーナ席getできたもの、かなり後方

東花道はそれなりに見えはしたが、舞台は人の頭越しになったし、全体は映像で楽しむしかなかった

長いラルク史上ではレア曲を並べたセットリストだが、ツアー3回目なのでどれも経験済

が、そんなこたぁ瑣末に感じられるくらい、本当に楽しい時間を過ごせた

 

3回目ともなると、ライブへの臨み方も少し変化

興奮と驚愕で翻弄された初日、俯瞰良席で全体像を堪能できた2回目と続き、今回は視野が多少妨げられていた分、それぞれの音に集中出来た気がする

いやぁ、ラルクってなまじあのルックスだから、外面重視されがちだが、当たり前だがそれだけで30年以上生き抜いてきた訳じゃない

楽曲の秀逸さに加え、メンバーそれぞれの腕の良さが素晴らしいと、年月を重ねる毎に味わい深くなっている

この日は、気の所為か始まりの音響にちょっと違和感があったが、それを圧するtetsuyaのベースに魅了された

今更の今更だが、ホンットーに彼のベースは他と違う

言うなれば歌うベース

花道は比較的見られたが、今回てっちゃんが一番多く渡ってきてくれて堪能

あんなに動き回りながら、あんなに凄いリズム刻めるのは驚愕

ポップなのに軽すぎず、深く円やかな音

やっぱり、このtetsuyaの音が屋台骨でないとラルクじゃない

そして、対照的ですらあるyukihiro先生の先鋭緻密なドラムが、世界を引き締める

今回ツアーではドラムソロが見られず、一昔前の気迫溢れる千手観音神技が恋しくあるが、それはそれとして、やっぱり精巧なユッキードラムは堪らない

重いドラムではなくソリッドでシャープなyukihiroドラムがあるからこそ、華やかなラルクの世界が引き締まると思っている

でも、やっぱり鬼気迫るソロパートにも翻弄されたいので、そろそろお願いしますw

そんなリズム隊の上を縦横無尽んするkenギターの奔放さもまた、ラルクにはなくてはならない音

前半、なんとなく今夜は控えめ?と感じる事もあったが、彼の作る曲同様、昏く華やかな啼きがライブを盛り上げる

東花道は1回しか出てくれなかったのと、舞台上でも私の場所からは殆ど見えなかったのが残念

なんと言っても、kenちゃんMCがないとラルクのライブじゃないしww(後述)

そして、この特異で一筋縄でないかぬ演奏隊を彩る声、hydeときたら

いつも書いてしまうが、ホント、これ以上はないと思うのに歳を重ねる毎に歌唱力上がってるのが怖い

正確に言えば、一時期、低迷期はあったと思うが

ソロの癖が出たり、歯列矯正(?)影響かで、かなり首を傾げてしまう事もあった

更にこれはどうしようもないが、加齢による声の変化も否めない

でも、そう云う問題を捻じ伏せた、今の歌唱が震えるくらい素晴らしい

特にa silent letterが印象に残った

暗転した照明に、白目と黒目が逆転して見えたhydeは吸血鬼のように見え、最も美しい絶望を歌ったこの歌は、もしかしたら日の当たる世界から引き剥がされる姿を歌ったのかと思わせるくらい、物語を感じさせる歌唱力だった

秀逸な楽曲、卓越した演奏、その上にhydeのあの歌唱が重ねられると、数分の曲が壮大な長編映画のような世界を作る

どの曲も同じような平坦で狭い世界しか見せてくれない傾向のある今のJ-POPと、ラルクは一線を画している

4人の縦横無尽な魅力が、円形の舞台で結ばれ、凄まじいパワーとなる

将に、ライブの醍醐味

兎に角もう、楽しくて楽しくて、踊りまくっていた……前日に腰痛悪化させて死にそうだったけどwwライブ帰って2日間動けなくなったが悔いはないw

色んな意見、趣味嗜好はあろう

だが、L'Arc〜en〜Cielは、日本の商業バンドの一つの頂点だと私は思っている

紆余曲折あったが、30余年の歴史は無駄や伊達でない

 

と、なんか真面目にド熱く語ってしまったが、ラルクのライブの楽しさは途中のMCにもあり

と言うか、kenちゃんのアレ話w

今夜も定番なアレ話しだったが、そこからの流れが意表を突く展開で忘れられない

話の始まりは、kenちゃんが昔観て忘れられない大阪のお笑い番組から

下半身を振り回し、ペチペチ╰∪╯太鼓をする場面があったそうで

えぇ、kenちゃんも嬉々として真似をし……付け根が血まみれになったんですって……╰⋃╯

いや、もうね、こういう話慣れてはいる

我々も耐性ついてるw

だが、このあとの展開は一寸予想外過ぎて、逆ノックダウンされた

kenちゃん、何故か自分の血塗れ╰U╯話がAIチャットでどう扱われるかが気になってそちらに熱中し始める←意表を突かれるがkenちゃんのやることだしw

それと話を絡めていたhydeさん、舞台に座り込んで足をバタバタさせた姿に観客が可愛い発言←(*´・ω・)´-ω-)ウン

までは、或る意味、驚かない流れ

が、そこからの、hydeさん“自分は可愛いAIホログラム”と言う発言が坩堝に投下www

ここで、冒頭に書いた可愛いは正義を体現する天下無双バンドが爆誕したw

 

うん、可愛いよ、それはファン全員の意見一致してる

だが、まさかこのお歳になられてから、御本人に全肯定宣言されるとはwwww

腰痛なのに、仰け反って倒れるかと思ったw

でも、判る

この何年か、しきりにファンを可愛いと仰っているのもそうだが、年齢を重ねると色んなものが可愛く思えてくるんだわ

それは今までの軌跡に培われた自信が、周囲を、そして自分自身を認められるようになると自然と発露する感情だと思う

そう云う精神的可愛いだけじゃなく、AIホログラム的カワイイも含めた発言だろうけどw

hyde御本人が何処まで意図したのかは判らないが、とってもアレな血まみれ╰∪╯をカワイイに持って行ったのはお見事

Kenちゃんも話に乗って、カワイイ自認の可否を他メンバーにも振って

tetsuyaは自分を可愛いと思うのではなく、「可愛いものが好き」と返したのは何か納得

この方はもっと若い頃から、そう云う他者の可愛さを容認して纏める意識を持っていたから、ラルクを作れたのかと思う

ユッキーは話を振られても話こそしなかったけれど、苦笑いしつつドラムで返答

レスポンスが出来たことだけでも、尊いw

昔はちびっと話してくれたんだけどなぁ

塊魂キグルミと絡んでくれたのは、もう10数年も昔のことかな?

次は1言でもお恵みをw

そして、血塗れからカワイイを引っ張り出したkenちゃんも、hydeさんに( ∂∀6)「カワイイよ」と言われてテレテレして目出度くMC終了w

 

ダラダラと書いてしまったが、こういう場面を体験出来るのがライブの醍醐味なので

ラルクはあの容貌なので、どうしても実力よりそちらを重視されて歯がゆい時期もあっただろう

でも、歳月を重ねて、今は或る種の笑い話にもできる余裕が持てるようになった

それは彼らが長年描いてきた軌跡が生み出した、L'Arc〜en〜Cielという貴石の奇跡なのかもしれない

 

インターバルでのラルクイズ(難しくて1問目で脱落した落ちこぼれw)では、数多くの海外ファンが映されて胸熱

世代も幅広く、老若男女が夢中になっているのを感じられたのも嬉しい

これだけ多くのファンに愛されていたら、可愛いと言いたくなるよね

ファンも自分も

kawaiiは正義、kawaiiはキセキ

L'Arc~en~Cie「underground tour」参加3日目だが、全く飽きることなく多幸感に包まれた奇跡の夜でした

 

【 3/7 setlist】

1. THE BLACK ROSE
2. EXISTENCE
3. THE NEPENTHES
4. 砂時計
5. a silent letter
6. Ophelia
7. Taste of love
8. Voice
9. Vivid Colors
10. flower
11. It's the end
12. Cureless
13. Blame
14. 叙情詩
15. GOOD LUCK MY WAY
16. Killing Me
17.  NEXUS4
18.Bye Bye
19.ミライ
20. Link
21. MY HEART DRAWS A DREAM